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カゴの外の月

カゴの外の月

青白く、ぼんやりと辺りを照らす、月。
何より綺麗で、何より幻想的。
月の側に行ったら、自分も優しく輝ける。
一緒に、辺りを照らすことが出来る。

いつも、そう思っていた。
思うだけだと、思っていた。


小さく開いた扉。
いつもは、開くことの無い、重い扉。
今は、体をねじ込めば、
外へ出られるかもしれない。

果てしなく広い、大地。
果てしなく高い、大空。

最初で、最後かもしれないチャンス。
いつも、優しく微笑んでくれる月の元へ。

・・・

急な変化に、
戸惑った。
たじろいだ。


でも、迷ってはいられない。
時間が経つとあいつの時間。

力強く、ギラギラと辺りを焦がす、太陽。
何より眩しくて、何より熱い。
あいつの側に行ったら、燃えてしまうだろう。
あいつも、空のどこかに、住んでいる。

・・・

大丈夫、大丈夫!
月はあんなに近くにいるじゃないか。
今、扉から体を出せば、すぐそこに。
飛ぶ練習だって、毎日やっていた。
側なら、優しい月が守ってくれる。
一緒なら、あいつだって、怖くない。

振り切るように決心し、
扉の隙間へ体をもぐりこませた。

扉の外へ体を出すと、
カゴはバランスを崩して、傾いた。

このままだと、落ちちゃうな。
まずは、あの木へ。

月よりも、ちょっと手前。
ここからだと、少し距離がある。
その木を目指して飛び立った。


頬で感じる、風を切る感触。
翼で感じる、空をつかむ感触。
目で感じる、流れていく景色。

全てが新鮮で、全てが魅力的。
夢中で翼を動かして、
あっという間に目指した木に
到着してしまった。

なんて、素敵な世界だろう。
なぜ、今まで知ることが出来なかったんだろう。
辺りを見回しながら、悔しく思った。

どこへでも、行ける。
この状況に酔いしれるばかりだった。



キィキィキィ・・・カシャンッ



不意に、金属音が耳に入った。
音のするほうをみると、自分が今まで入っていた
小さな、小さな、カゴが揺れていた。
そして、自分が出てきた扉の隙間は
完全に閉じてしまっていた。

もう、戻れない。
一瞬、頭によぎった。

でも、関係ない。
もう、戻らない。
僕は、どこへだっていけるんだもの。
こんな広い世界に、立っているんだもの。
一人で、立っているんだもの。
一人で・・・。

急に、すごく、なぜか、不安になった。
月に!そうだ。月に・・・

そう思って、空を見上げた。
月は、優しい光で、こちらを照らしてくれている。
カゴから見ていた月、「そのまま」だった。

あれ?・・・飛んできたのに?
あんなに、カゴから離れてるのに?

ここよりも、もっと
月に近い木を目指して飛び立った。
もう戻れない。振り向けない。
そんな気持ちが、後ろから背中を押す。

懸命に翼を動かして、次の木にたどり着いた。
さっきまでは、高揚で気づかなかった。
飛ぶのって、ホントに、疲れる。。

息を整え、そして空を見上げた。

月は、変わらず優しい光で照らしてくれる。
でも、同じだ。
カゴは、木の葉で隠れて、もう見えない位置にある。
それでも、月は、同じだった。

まだ、高い木はある。
きっと、側に行ける。
自分も、同じところで、優しく、輝ける。
月と一緒に。

高い木を目指し、
何度も
何度も
何度も
翼を動かした。

そして、翼が動かなくなった時、
一番高い木の天辺にたどりついていた。

・・・

でも、空を見上げる事は、出来ない。
見上げる事なんて、出来なかった。
なぜか、涙があふれてきた。

おかしいな。
こんなはずじゃない。
やっと、カゴから出られたんだもの。
やっと、空を飛べたんだもの。
やっと、月と・・・。
僕は、一人じゃない。


木の枝に捕まり、
立っているだけで、
精一杯だった。


涙が、こぼれるたびに
自分の、思いが、一つづつ
消えてしまうようだった。


僕は・・・どこへ行こう。
僕は・・・何しに来たんだっけ。
僕は・・・何だっけ。
ぼくは・・・。


青白く照らされた景色が、涙でぼやけて、見えた。
月が、朧に見えた瞬間に、僕自身さえ朧になった。

そうして、木をつかんでいた足にも
力が入らなくなった。



・・・



目を開けると、
いつもの優しい、青い光が
カゴ越しに、僕をつつんでいた。

夢だったんだ。

起きようと、する。
体が、動かない。
体中に包帯が巻かれてあった。


夢・・・だったんだ。。


優しく照らす月を見つめながら、
もう一度、心の中で、呟いた。


・・・・月と。

・・・・隣で。

・・・・一緒に。



心にも、包帯を巻いてあげたかった。
何も、無かったんだ、と。


扉なんか、開いて無かったら
良かったのに。

翼なんて、無かったら
良かったのに。

月なんか、
最初から、見えなかったら
良かったのに。


・・・


そして
夜に
何も
見なくなった。


そして
夜に
何も
見えなくなった。


そして
夜に
夢を
見るようになった。






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